新入社員N澤のおおざっぱフラスコ出し講座

ホームページをご覧の皆様こんにちは

農場だよりです。


今日はフラスコ出しをしていたのでブログのネタはこれしかありません。


フラスコ苗は室内の蛍光灯の下で育つので日の光に慣れていません。

そこで、フラスコ出しをしようと思っている日の一週間前くらいから作場に置いて日に慣らします。置いてすぐはフラスコの上に遮光ネットをかけますが、苗の様子や日差しの強さと相談しながらネットは掛けたり掛けなかったりします。


そうして日に慣らした後はいよいよフラスコ出しですが、フラスコの中の空気は湿度100%で風も有りません。

そこで、画像のようにフラスコにぐるりと切れ目をいれて、丸一日か二日外の空気に慣らします。


切れ目は首の皮一枚で蓋が取れないようにしてあります。

蓋には交配番号などの情報が書いてあるので、植え出しの時までにどれがどれだか分からなくならないようにするためです。

ハサミはこれを使いました。

刃先が尖っていてプラスチックのボトルにブスリと刺すことが出来て、なおかつ切れ味が良く、自分の手に馴染む物が良いです。


狛江の四代目・大場オーキッドのフミオさんに教えてもらったのですが、カッターナイフをバーナーで炙り、熱々になった刃をボトルに刺すと、気持ちの良いくらいにすーっと切れます。

農場では一度にフラスコ出しする数が多いのでコツコツハサミで切った方が安上がりですが、フラスコ数本程度だと炙りカッターの方が楽ちんだと思います。


数日外の空気に慣らした後はいよいよ植え出しです。

ラベルを失くさないように気を付けて、蓋を外したらこのように寒天を外側になるように片手で持ち、べちべちともう片方の手のひらに底を軽く打ちつけます。


何度かべちべちすると寒天が柔らかくなり、苗同士が近づいて出てきやすくなります。

苗の塊を出したら、軽くほぐして寒天を大雑把に取り除きます。


育苗トレーや、発泡スチロール欠片で上げ底した鉢に苗を置き隙間にコンポストを詰めていきます。


深すぎても浅すぎても良くありません。発根点が軽く埋まる程度の深さにします。

苗が徒長している時は悩ましいのですが、今回は徒長している節は埋めてみました。腐らないと良いのですが。

徒長している苗をそのまま普通に植えると発根点は伸びた茎の上、空中に出てしまうので生育が悪くなります。



上の写真と違うトレーですが^^;

隙間に詰め終わった状態です。


栽培歴ラベルを書いて、肥料とパラパラ撒くタイプの殺菌剤を適当に撒いて、水をやれば完成です。


4か月~半年程経って苗が大きく茂り、2寸鉢に植え替えるまでこのまま管理します。


トレーの他には鉢バージョンもあります。


苗が小さくて根がこんがらがっていない物は丁寧に寒天を洗い流して2寸鉢に数本ずつ植えるのも良いと思います。

これは東京オーキットでやっている方法ですが皆様のやりやすい方法を見つけてみて下さい。


新入社員N澤のフラスコ出し講座でした(^^)

それでは皆様また明日!